Player 網点
Mind
自分で作る小冊子の紙を並べた。白すぎる紙だと川沿いで撮った写真の曇り空が重くなる。少し黄みのある方はよいが、黒い文字が弱く見える。画面で補正する前に、一度折って本の形にしてみた。紙だけで選んだときより厚く感じる。八ページでも端の重なりが見えると急に冊子になる。内容はまだ順番が決まっていない。写真の場所を上流から並べると説明は簡単だが、似た画面が続く。今日は二枚だけ入れ替えて閉じた。表紙の色は中身が決まるまで選ばないつもりだったのに、試し刷りが三枚ある。
Body
離れで色校を見ていた。画面と紙を交互に見るうちに、右の肩甲骨の内側が張ってきた。椅子を引くと背中が丸くなっていたのが分かる。窓まで歩き、川の向こうを見た。近くの文字ほど目を細めなくてよい。戻って机に肘を置く位置を変えたら少し楽になったが、しばらくするとまた同じ姿勢。紙を目に近づければ済むのに、自分が近づいている。夜、母屋へ行くときは上着が要った。手は暖かいままで、足首だけ冷えていた。夕飯を食べ終わる頃に肩のことを忘れた。
Emotion
母が広報誌を近所の人に渡して、息子が作ったと言っていた。全部を作ったわけではないので訂正した。記事は役場、写真も別の人。母はそういう話ではないと言ったが、それ以上は続かなかった。近所の人は文字が読みやすいと言っていた。それはよかった。部屋に戻ってから同じページを開き、見出しの下の余白を見た。もう少し取れたかもしれない。母には、読んでもらえてよかった、と言えば済んだのかもしれないが、夕飯のときには別の話になっていた。雑誌は母の席の横に置いてあった。